2015年6月27日土曜日

ROSの日本語の本 (ROSではじめるロボットプログラミング) 出ました

ついに初の日本語のROSの本が出ました。
それだけROSも日本でメジャーになったということですね。

工学社さんから、著者は私です。


タイトルは「ROSではじめるロボットプログラミング」ということで、

「ロボットプログラミング」をこれから始める人向けに書きました。

書籍まるまる書くのは初めてで、なかなか要領をえなかったですが、なんとか出版されたようです。

このBlogができたのが2009/01なので、(他人ごとの感覚ですが)私にとってはやっと出たか、という感じです。

ROSの本はなかなか出なかったのにはいくつか理由があると思います。

・そもそも日本でROSが流行っていなかったこと
・そもそもロボットプログラミング人口が非常に少ない
・公式ドキュメント(ROS Wiki)が非常に出来がよいため書籍を必要としない

わたしは3番目が一番大きかったと思います。最近は日本語約も結構されているようですし。

このBlogの読者(特に更新されてすぐ最新記事を読んじゃうようなあなた)は、ROSを勉強する、というよりはもう教える立場になっている人が多いと勝手に想像しています。

ROSを教えて下さい!と言われたら、

「「wiki.ros.org」読めば分かるよ」

なんて言っておけば大体、こと足りたのではないでしょうか?

私も経験があります。そしてそれは大抵の場合正しいです。

この本は、「wiki.ros.org」読めば分かるよ、って言ってくれる人が周りにいない、もしくは、読んでも分からない、読み方がわからない、という人をターゲットに書きました。

プログラムの本って、書籍よりWebで読むほうがコピペしたり、ソフトダウンロードしたり、便利ですよね。まあ、普通そういうものはフリーで公開されていないので書籍を買うんだと思いますが、ROSの場合は完全フリーで提供され、内容も充実している。
その状況で本の利点って、

・完全に日本語で読める
・読む順序が決まっているので悩まない

ってあたりだと思うわけで、

・英語に慣れていない
・どこから調べていいかピンとこない

という人には書籍という形もありなのかなー、と思ってこういう企画にしました。

なので中身は

・前半はROS Wikiの焼き直し(より簡単に、より面白くしたつもり)
・後半の応用もそんなに深い内容じゃなく広く浅く

という感じです。
つまり、玄人のあなたがガチで読むためにはおすすめしません。
(もちろん初心者にはおすすめします)

一方で、玄人のあなたが、初心者(特に英語、ロボットにうとい人)に「教えて」と言われたときには、ROS Wikiよりもおすすめできるドキュメントだと思っています。

なので、どちらかというと、玄人のあなたは買わなくてもいい(もちろん買ってもいいです、いや、買ってください)ので、ぜひぜひ周りの新人さんにおすすめしていただけるとうれしいなぁと思っています。

また、本書では一切の実ロボットが出てきません。(シミュレータではもちろん出てきます)そのため、PCさえあれば誰でも楽しめちゃう内容です。なんだ、実ロボット出てこないんじゃ面白くない、と思う人も多いと思うのですが(私もどちらかというとそっちですが)、本書はそういう内容にすることで間口を限りなく広くしようとする挑戦です。
(ロボットプログラミング人口が増えないのはハードウェアを必須とするせいでもあると思うのです)

ということで、ここまで読んで、「なんだ、じゃあいらない」という人も正直多いかと思いますが、正直に書きました。(タイトルで大体想像つくとは思っているのですが念のため)

ご理解の上、ご検討をお願いします!

2015年6月11日木曜日

DARPA Robotics Challenge (DRC) Finals 2015観戦日記

DARPA Robotics Challenge Finals 2015観戦してきました!

いやー、めっちゃ楽しかったですね〜。
真面目な記事はたくさんあるので、どうでもいいくだらないことを中心にてきとーに記録書いておきます。(大したこと書いてないです)


最前線の座席に座ると↓のような感じで見ることができます。
競技を行うレーンは4つ並列なので、最前列にすわっちゃうと目の前のレーンしか見れなくなるので、他のレーンは中央のディスプレイで確認する感じになります。


一番右のレーンからのパノラマ画像



事前登録した人は各チームが控えるガレージに入るツアーに参加できました。

Aeroは二日目は砂に埋もれたときのためにダンボールをもって登場。
そこには「Desert Running Challenge ...」と書かれていました。車乗らないチームが4つあって、その4チームが2日とも朝同時出走だったので、そのチーム同士の友情がめばえた??


タータンレスキュースポンサーがいっぱい。FOXCONN、Amazon、Google、シェル石油?



左腕を骨折したJAXON1号機が飾ってありました。

ドイツのNimbRoが階段の練習をしていました。優勝すると思ったんだけどなー。

エキスポという展示会も外でやっていました。あまり本線に興味がない人も時間潰すことができそうでした。競技間のインターバルも45分あったので、結構ひまです。私はいろんな人としゃべったりしていたので、あまり時間なくてあまり回れませんでした。

BostonDynamicsのWildCart
なつかしき PetMan

CMUの自動運転カー
NASAの かっこいいロボ

他にも多数の普通の企業の展示がありました。

前日に行ったディズニーの乗り物でも軍隊が普通に出てきたり、アメリカでは軍事に対して結構ポジティブなんだなー、と思いました。

結果はスピード勝負になり、KAISTが勝ったわけですが、完成度、練習の成果かと思いました。DRCに集中できる環境を組織が用意できたか、に尽きるのではないでしょうか?
日本チームはさすがに準備時間が短かすぎでしたね〜。